現代社会においてもっとも大きな問題の一つが、対人関係ではないでしょうか。 企業における生産性向上対策において最も効果的な対策の一つが、適材適所に人員配置を行うこと、 そして、その人員の能力を最大限に引き出すことだといわれています。
SPOコースは、この人員の能力を最大限に引き出すコースです。
行動心理学者たちは、人間の行動はおおむね4つのグループに区分することができると研究発表してきました。 それぞれのスタイルに良い悪いや序列はありませんが、強みとなる部分や潜在的な弱みとなる部分があります。 自分の支配的なスタイルを知り、長所を伸ばし、潜在的な弱みを改善することは個人の能力の大幅な向上につながります。また、対人関係においても、効果的な対応が即座にとれる能力を引き出すことは、職場での生産性の大幅な向上につながるとともに、人間関係に起因するストレスの軽減に大きな効果をもたらします。
本コースでは、4つのスタイルの特徴および対応の方法を徹底的に学ぶとともに、実践に即した形でコミュニケーションおよび良好な関係を構築する練習をします。
行動スタイルとは
人間は一人ひとり独特の個性を持っており、一人として同じ人間はいません。 この無限の多様性をもっている人間を理解し、まわりとの調和をはかりながら社会行動をとっていくのは大変難しいものです。 自己を理解し、他者を客観的に正しく理解し、そして個性に合わせたコミュニケーションをとることができなければ、 人と協調することも、指導することも説得することもできません。 そのために人々は4〜5千年昔からさまざまな人間の類型モデルを作り続けてきたのです。 その中には現代の科学的な観点から見ても検証できるものもあれば、まったく迷信のようなモデルもあります。 しかしそれらは、実用性から見ると納得できるものではありませんでした。
行動スタイル理論は1960年初頭に行動科学という学問分野から生まれてきました。 これは人間の社会行動を、統計的な手法を用いて4つのスタイルに分類し、それぞれの行動の特性を類型として理解し、コミュニケーションの改善や自己理解・他者理解に役立てようというものです。
イリノイ大学のディビッド・メリルやロジャー・リードをはじめとして、ウイリアム・モートン・マーストン等多くの科学者の手によって実社会への適用がはかられてきました。
今日、この行動スタイル理論は、米国をはじめ日本の主だった企業トレーニングに最も多く導入されているモデルのひとつになっています。学習対象者は管理職から営業、中堅社員、現場職員から事務職の女性、ベテラン社員から新入社員まであらゆる階層にわたり、セールスやリーダーシップ、社内生産性の向上など、コミュニケーション・スキルを高める必要がある研修の中で、もっとも有効なツールとして評価されています。
行動スタイル理論が日本に導入されたのは1985年ころからで、米国から数種類のモデルが翻訳され導入されてきました。
しかし、人間の行動は国籍が変わっても本質的な部分は変わりませんが、詳細な行動の解釈を見ますと、そのまま翻訳したものでは日本の事情に合わない部分があります。
そこで、SPOコースでは、従来の行動スタイル理論では整合性が取れない日本人独自の行動特性に合わせて、新しい尺度を採用することにより、日本人独特の行動特性に対応し、優れたパフォーマンスを得ています。
また、SPOは厳しい訓練と豊富な研修をつんだ講師のみが正しい行動スタイルの伝達とヒューマンスキル向上に寄与できると考えています。
〔行動スタイルの注意点〕
@行動スタイルには4種類があり、どれが良い悪いという優劣はない。
A誰でも自分のスタイルをもっており、仕事のやり方や振舞い方に大きな影響を与えている。
B4つの行動スタイルには4つの「ウォンツ(Wants)」がある。
C 行動スタイルは類型であって、誰もがいずれかのスタイル傾向を持っているが、 すべての人がそのスタイル通りの行動をとっているわけではない
D 人間の行動は状況や体験・学習によって様々に変化していく。行動スタイルは、 まわりの人にうつっている社会行動の特性で、主に仕事の場面での行動に色濃く反映されている。
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